経営状況での評点アップのポイントは財務体質を改善することにあります!!
財務体質の強化には2通りの方法があります。一つは資産圧縮を行うことで負債を削減する方法です。
遊休資産を抱えている場合は早急にこれを処分し、借入金等の負債を返済します。
多くの場合、この資産リストラで金利負担の軽減化を通して収益性も向上します。
資本増強は通常の増資によるのが一般的ですが、会社が代表者から多額の借入金等を抱えている場合は、この債務を資本金に振り替えるDES(デッド・イクイティ・スワップ)という手法で行うことも可能です。
原価管理にも気をつける!!
収益改善策の基本はいうまでもなくコストダウンです。コストダウンは、Yの収益性・効率性指標だけでなく、「営業キャッシュフロー」、「利益剰余金」も向上させます。また、YだけでなくX2の「EBITDA」を向上させることも忘れてはなりません。
中小建設業の経理は「ドンブリ勘定」であるとよく言われます。良き時代はともかく建設業冬の時代に「ドンブリ勘定」が許されるはずはありません。
建設業のすべての費用の9割弱を完成工事原価が占めていることからも、完成工事原価の管理を厳格に行うことにより収益性を飛躍的に向上させることができます。
工事粗利益も重要!!
物造り産業の雄である建設業における収益性向上は、粗利益の向上に尽きると言っても過言ではありません。
売価の引き上げが困難な経営環境にあって、コストコントロールの重要性が一層重要度を増してきたことは間違いありません。
受注活動において
@資金繰りに余裕をもたせて、赤字工事を無理に取らなくても良いようにする。
A売上が伸びている市場や業績の堅調な企業からの受注獲得に注力する。
B施工技術や納期の短縮等の自社の長所に磨きをかける。
企画・設計において
C使用する材料をなるべく規格品とするような設計に努める。
D工期遅延を招かないように基本設計を正確に、日程管理を細かく行う。
コストコントロールに関して
E原価管理制度を作り上げ、現場中心の原価管理を日々実行する。
F必ず相見積を取った上で購入し、問題のある仕入先は入れ替える。
施工中・施工後
G手持ちや手直しを無くし、施工の効率を上げる。
H「きれいな現場」に徹し、事故を減らす。
I請負金額を追加工事・変更工事分も含め確実に回収する。
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