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1 棚卸しの調査
棚卸しの調査では、調査官は、棚卸除外はないか、棚卸資産の数量、評価は過少ではないかを重点的に調査します。
(1) 棚卸除外はないか
棚卸除外は期末の棚卸数量を意図的に除外する不正行為です。調査官はまず、棚卸除外の有無に調査の重点をおきます。
(2) 棚卸資産の数量、評価は過少ではないか
期末棚卸の確定は、「数」と「単価」の二つが重要となります。計算誤りなどにより期末の棚卸数量が過少になっていないか、また、単価が過少に計上されていないかを調査します。
2 調査のポイント
棚卸資産の調査は、次のような点を中心に行われます。会社側もこれに対応した事前チェックが必要となります。
調査項目 |
調査ポイント |
① 棚卸資産計上ま
での過程の聴取、現
場視察により保管状
況を確認 |
・仕入れから棚卸計上までのプロセスや作成帳票を聴
取 し、不審点はないかを調査
・倉庫や資材置き場などに臨場し、調査日現在の商品
の確認、長期滞留商品の有無、商品受払いの手続き
など現場資料を把握 |
② 棚卸原票と棚卸
集計表との数量照合 |
・実地棚卸の際に使用した棚卸原票の提出を求め、
最終的な棚卸表における数量と差異はないか、
棚卸原票の改ざんがないかを検討
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③ 帳簿棚卸数量と
実地棚卸数量の照
合、集計違算の有無 |
・理論在庫と実地在庫との差異の原因解明を行い、
除外行為がないかを検討
・実際に計算を行い、集計違算がないかを検討 |
④ 期末と調査日現
在の棚卸数量の確認 |
・商品について調査日現在の有高を把握し、決算日から
調査日現在までの売上げ・仕入れ数量を把握すること
により、期末棚卸高の妥当性を検討 |
⑤ 預け在庫の棚卸
計上の確認 |
・業者の倉庫に預けてある商品、仕入先や外注先に預
けてある商品や原材料などの棚卸計上を検討 |
⑥ 棚卸単価の確認 |
・棚卸資産の評価について、評価方法が適正か検討
・請求書の単価と照合し、単価操作がないか検討 |
1 人件費の調査
人件費の調査では、調査官は、架空人件費はないか、過大な役員報酬・役員退職金を支給していないか、役員報酬の額を期中で変動させていないかを重点的に調査します。
(1) 架空人件費はないか
会社に実在しない架空の人物や既に退職した人物に対して、架空人件費を計上していないかに重点を置いて調査します。抽出された不自然な者については、従業員への聞き取りや市役所等に住民登録を照会して実在の有無を確認します。
(2) 過大な役員報酬・役員退職金を支給していないか
役員の職務内容に照らして比較的多額な役員報酬、役員退職金が支給されている場合には、その妥当性を検討します。
(3) 役員報酬の額を期中で変動させていないか
役員報酬を期中で変動させたり、遡及して一括支給している場合は、役員賞与に該当するものはないか、利益調整のために行われていないかを検討します。
2 調査のポイント
人件費の調査のポイントは、次のような点です。
調査項目 |
調査のポイント |
① 架空人件費の
検討 |
・給与台帳から各人の振込口座への振込みを確認
・組織図、配席図、社員名簿、タイムカード等との突合、市
役所等に住民登録があるかの照会を行うなどにより、実
在が疑わしい者を抽出し、架空人件費がないかを検討
|
② 過大な役員報酬
及び役員退職金が
ないかの検討 |
・役員報酬については、定款・株主総会議事録などで役員
報酬の限度額が定められているか、その限度額を超え
て支給されていないかを検討
・常勤役員が非常勤、取締役が監査役などの分掌変更の
場合は、その役員の地位や職務に内容が激変し、退職
をしたことと実質的に同様の事情があるか、変更後にお
ける報酬が激減(概ね50%以上減少)されているかを検
討 |
③ 未払賞与の検討 |
・その支給すべき額を各人別にかつ支給を受ける使用人
全員に通知しているか
・事業年度終了の日の翌日から1か月以内に現実に支払
っているか
・各人に通知した額を損金経理により未払計上しているか
を検討
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※ 次の人件費は、損金算入が認められません。
① 役員賞与(事前確定届出給与、利益連動給与を除く)
② 役員報酬、役員退職金のうち過大部分
③ 役員の親族など特殊関係使用人に対する給与・退職金のうち過大部分
※詳しくは、笠原会計事務所まで、お気軽にお問い合わせください。
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