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●利益の3つの役割 利益には、大きく分けて3つの役割があります。 第1の役割は、「事業の妥当性を測定する尺度(ものさし)」です。つまり、利益が大きければ大きいほど、自社の商品・サービス・提供方法に対する顧客の満足度は高い(事業として妥当性がある)と言えるわけです。 ここで注意すべきなのは、複数年単位で評価しないと正しい評価ができないということです。単年度では、外的な要因に大きく左右されるからです。複数年単位で利益を比較し、もし下がってきているようであれば、何らかの打ち手を考える必要があるということです。 第2の役割は、「将来のリスクをカバーするための費用」です。経営には、昨今のコロナ禍もそうですが、自然災害や事故など、予期せぬ出来事が起こります。それらのリスクをカバーするためには、利益を貯えること(内部留保)が必要です。利益が出たからといって、接待費等を増やすなど、無駄遣いしてはいけません。今回のコロナ禍を教訓に、次に起こり得るリスクに備えてしっかりと利益を貯えておきましょう。 第3の役割は、「資金調達をするための誘い水」です。当然のことながら、金融機関は返してくれる当てがない会社にはお金を貸してくれません。その返してくれる当ての1つが利益です。しっかりと利益をあげることによって融資が受けやすくなり、融資が受けられればそれだけ事業を拡大するチャンスも広がります。 ●「必要最小限度の利益」という考え方 会社を存続させるためには、今期に必要な経費だけでなく、この先起こり得るリスクに備えつつ、将来の利益確保のためにも経費を使わなければなりません。そのための費用が、設備や施設への投資、商品開発・市場開拓のための投資、これらを担ってくれる人材への投資などです。 このように、今期と将来の仕組みづくりのために必要な経費を賄うために、「いくらの利益をあげ続けなければならないか」というのが、ドラッカーの「必要最小限度の利益」という考え方です。 「未来のリスクを賄うための利益、事業の存続を可能とし、富を生み出す資源の能力を維持するための最低限度の利益をあげることは、企業にとって絶対の条件である」とドラッカーは言っています。自社にとっての「必要最小限度」がどれくらいなのかを検討することで、利益に対する経営者の責任を明確にしておきましょう。
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