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SWOT分析とは
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「売上が落ち込んでいる」「業績が上がらない」という会社が増えています。現状打開のために、まず、自社の現状のたな卸を行ってはどうでしょうか。それには「SWOT分析」という手法があります。
SWOT(スウォット)分析とは?
SWOT分析とは、自社を取り巻く経営環境を、「強み」「弱み」(内部環境)と、「機会」「脅威」(外部環境)の4つの観点から整理する手法です。
SWOT分析の基本
内部環境 |
外部環境 |
強み
(Strength) |
弱み
(Weakness) |
機会
(Opportunity) |
脅威
(Threat) |
自社が、他社よりも優れた・勝てる・得意なところは何か?
(どのように強みを活かすか) |
自社が、他社よりも劣った・負ける・苦手なところは何か?
(どのように弱みを克服するか) |
自社にとって有利な・安全な・役立つ市場の変化は何か?
(どのように機会を利用するか) |
自社にとって不利な・危険な・負担増となる市場の変化は何か?
(どうのように脅威から自社を守るか) |
外部環境(機会と脅威)とは?
外部環境とは、自社の努力では解決やコントロールできない社会環境のことで、経済・業界の動向、市場のトレンド、技術革新、顧客ニーズ、法令改正などがあります。これらの要因が自社に有利(追い風)か、あるいは不利(逆風)かを考えます。
機会の例
●エコ・環境対策関連商品の市場拡大
●同業者の倒産による市場拡大
●高額・高品質商品の需要の高まり
●健康志向の高まりで健康関連市場が拡大
●高速料金土日1,000円による観光客増加
など
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脅威の例
●原材料費の高騰
●規制緩和によって他業種からの参入が急増
●官公庁からの発注が減少
●低価格競争がさらに激化
●親会社の経営不振によるリストラ・コストダウン
●ライバル社や大手企業の進出
●自社商圏の経済の地盤沈下
など
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内部環境(強みと弱み)とは?
内部環境とは、自社の努力で解決やコントロールできる経営資源のことで、技術力、人材、ブランド力、生産性、品質などがあります。それらの要因が、自社の目標を達成する上で、強み、あるいは弱みになります。
強みの例
●大手が苦手とする小ロットの注文に強い
●古くからの優良顧客が多い
●顧客に商品名が知れ渡っている
●早くから投資をしていたのでIT技術のインフラがある
●エコ型新商品の開発に成功
●ISOを取得している
●新技術による経営革新を県に申請し、承認されている
●金融機関からの借入金が比較的少ない
●社長の顔が広く、情報キャッチが早い
●短期・中長期経営計画を立て、予実管理ができている
など
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弱みの例
●償却間近の老朽設備が多い
●カタログ販売が中心で営業力が弱い
●主力商品の需要が低下傾向にあり、それに変わる目玉商品がない
●独自技術が少なく、他社依存が多い
●IT環境はあるが、使いこなす人材がいない
●経営に計画性がない(経営計画を立てていない)
●毎月の業績数値がすぐに分からない
●いつも資金繰りに追われている
●社内のコミュニケーション不足に起因する顧客クレームが多い
●中高年社員が多く、平均年齢も高い
など
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従業員と一緒に考える
SWOT分析は、一般に、外部環境の 脅威
機会の分析
内部環境の 弱み
強み
という順序で分析します。
分析にあたって気を付けたいのは、強みと弱みは絶対的なものではなく、ある時点では、強みであっても、弱みに変わってしまうこともあります。
あるいは、大企業と比較すると、弱みばかりになったり、反対に自社よりも小さな企業であれば、強みが多くなってしまいます。
また、強みや弱みの捉え方が、社長と従業員で異なることもあります。
例えば、飲食店などで、社長は「味」が強みと考えていたが、現場の従業員は、まず「立地の良さ」が強みだと捉えていたなどです。
また、同じ環境変化でも機会になる場合と脅威になる場合があります。
●省エネへの対応という外部環境を例にとると
・省エネ技術のある企業⇒市場拡大の機会
・省エネ技術のない企業⇒コストアップの脅威 |
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SWOT分析は、社長一人で考えるのではなく、客観性を高めるためにも、従業員の意見や仕入先、得意先、金融機関、顧客など外部者の評価なども参考にします。
SWOT分析によって、自社の強み、弱み、、脅威、機会をたな卸することは、経営改革や経営改善計画の作成を進める上でも重要なことですので、定期的にディスカッションしてみてはいかがでしょうか。
※詳しくは、笠原会計事務所まで、お気軽にお問い合わせください。
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