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▼交際費課税の概要
●交際費課税の概要
会社が、交際費、接待費、機密費その他の費用で、その得意先や仕入先その他事業に関係のある者などに対し接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のためにこれを支出した場合、その交際費等は、原則として、全額損金不算入とされています。これを交際費課税といいますが、期末資本金の額が1億円以下の中小企業に限っては、例外的に、次のように一部損金算入が認められています。 |
期末資本金の額 |
損金算入限度額 |
1億円以下の場合 |
・年600万円と |
} |
のいずれか少ない額 (A) |
・支出交際費の額 |
(A)-(A)×10%=損金算入限度額 |
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1億円超の場合 |
ゼロ(全額損金不算入) |
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●交際費に含めなくてよい費用
ただし、交際費であっても次に該当する費用については、交際費に含めなくてよいこととなっています。
① 専ら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために通常要する費用
② 1人当たり5千円以下(領収証ごとに判定、税込み・税抜きは会社の経理処理による)の飲食費(役員、従業員間の飲食は除く)
③ カレンダー、手帳、扇子、うちわ、手ぬぐいその他これらに類する物品を贈与するために通常要する費用
④ 会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用
⑤ 新聞、雑誌等の出版物又は放送番組を編集するために行われる座談会その他記事の収集のために、又は放送のための取材に通常要する費用 |
●使途不明交際費の取扱い
なお、会社が、交際費、接待費、機密費等の名義をもって支出した金銭等であっても、その費途が明らかでないもの(使途不明交際費といいます)については、上記にかかわらず(資本金等の額にかかわらず)、支出額の全額が損金不算入となります。 |
●使途秘匿金の取扱い
また、使途不明交際費が「使途秘匿金」に該当するときは、その使途秘匿金については、損金不算入とされた上で、その使途秘匿金に対して40%の税率による特別課税(追加課税)が行われることになっています。 |
●使途秘匿金とは
使途秘匿金とは、次の条件に当てはまるものをいいます。
① 金銭の支出であるか、金銭以外の資産の引渡しであるときは、贈与、供与その他これらに類する目的のために行われるものであること
② 相当の理由なく、相手方の氏名等を帳簿書類に記載していないこと
③ 明らかに相当の資産の譲受けその他の取引の対価であると認められるものでないこと
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▼交際費課税の注意点
●交際費の支出の相手方
交際費の支出の対象となる相手方には、直接その法人の営む事業に取引関係のある者だけでなく、間接にその法人の利害に関係ある者及びその法人の役員、従業員、株主等も含まれます。 |
●交際費の支出の方法
交際費は、法人が直接支出した交際費だけでなく、間接に支出した交際費も対象になるとされており、次のように取り扱われることとなっています。
① 2以上の法人が共同して、接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為をして、その費用を分担した場合も交際費等の支出があったものとされます。
② 同業者団体等が、接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為をして、その費用を法人が負担した場合も交際費等の支出があったものとされます。
③ 法人が、団体等に対する会費その他の経費を負担した場合においても、その団体がもっぱら団体相互間の懇親のための会合を催す組織であると認められる場合は、その会費等の負担は、交際費等の支出があったものとされます。
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●支出の事実があったとき
交際費課税の対象となる交際費等とは、交際費等の支出の事実があったものが対象となり、次のように取り扱われることとなっています。
① 取得価額に含まれている交際費等でその事業年度の損金の額に算入されていないものであっても、それが交際費等に該当するものであれば、接待、供応、慰安、贈答等の事実のあった日の事業年度の交際費等に算入します。
② 交際費等の支出の事実があったときとは、接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のあったときをいい、これらに要した費用について仮払い又は未払経理をしているとしていないとを問いません。
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